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≪芦生の森≫が危ない! (転記)

_/_/_/_/_/ 芦生の森を自然を守るため、転記させていただきました _/_/_/_/_/

芦生は現在、ナラ枯れ・シカの食害・オーバーユース(過剰入林)の三重苦に苦しめられています。そのため地蔵峠からの入林は禁止され、また赤崎中尾根も踏み付けによる大杉の衰弱を防ぐため入林は認められていません。コース外への複数人による入林は森への負荷が大きく絶対止めてください。また林内でのテープ付けは、読図力のない人の入林を可能とし、遭難や森の荒廃を招く恐れがありますので止めてください。 貴重な自然の残る芦生の森を、次代へ伝ていくためにご協力を。

【10数年前までの芦生原生林】
変換 ~ 11111   変換 ~ 22222
   10年位前までは、下草にはクサザサなどが生い茂った、緑の芦生だったそうです

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【現状の芦生原生林】
変換 ~ 33333   変換 ~ 44444
下草はシカに食べつくさられ、                   クマ、シカの食害
大量人数ツアーのオバーユースで
踏み固められてしまった現在(上谷) 
  


芦生の森が危ない!
    最近10年の間に何が起こったのか!


 芦生の森で出会う人から、「森が荒れたねえ」「昔はもっと緑が多かった気がする」という言葉をよく聞くようになりました。確かに森は荒廃し、緑は激減してしまったのです。これには2つの大きな原因があります。1つは鹿の食害、もう1つはナラ枯れです。

 鹿の食害は、適正数を超えて生息する鹿が、低層の草木や樹皮を食べることにより発生するもので、次から次へと新たな植物がその犠牲になっています。既に芦生から消えてしまった植物もあるでしょう。また、渓谷沿いの崖にだけ辛うじて残っている種もあるでしょう。『大きな木の下はわずかな低木があるだけで、ほとんど裸地となって表土がむき出し』という光景が芦生中に広がっていますが、これは鹿の採食の結果なのです。地表から植物が消えたために多くの生物(昆虫など)が生息地を無くし、森の保水力がなくなって樹が倒れたり降雨で川の水が濁りやすくなったりしています。

 鹿が増え過ぎた原因は2つ考えられます。1つは天敵であるニホンオオカミが絶滅し、その代役を務めなければならない人間が野生動物の頭数管理を誤ったことです。適正数や生息数に関する調査を十分せず、減ってしまった鹿の保護のために安易に禁猟を続けてきました。もう1つは暖冬による積雪量の減少です。動物にとって厳しい冬は人間以上に過酷であり、深い雪の中で餌を探す大変さは想像以上のことでしょう。その中で、足を滑らせて崖から転落したり、雪の壁に囲まれた谷に下りて這い上がれず凍えたりして、毎年多数の鹿が死んでいました。豪雪であった平成17年の冬に20頭以上、平成18年の冬に15頭以上鹿の死体を見つけましたが、雪が極度に少なかった平成19年の冬には2頭の子鹿の死体を見たに過ぎません。3年間ほぼ同じように歩いておりましたのでその差は歴然であり、暖冬によって死ぬ鹿が減ってしまったのは間違いありません。

 次にナラ枯れです。カシノナガキクイムシという昆虫が媒介するナラ類の伝染病で、芦生では数年前に発生し、ほぼ北西から南東方向に被害が拡大して現在では被害のない地域はなくなってしまいました。カシノナガキクイムシが健康なミズナラの幹に穴を開け、体についた菌を樹に植えるために起こる病気で、その菌が拡がると水が樹上へ上がらなくなってミズナラは枯れてしまいます。この病気に感染した樹の根元には、カシノナガキクイムシの掘った木屑と糞からなる「フラス」という白い粉が雪のように堆積しており、直径1mを超す大木がこのような粉を涙のように流して枯れている様は、あまりにも残酷で直視することはできません。激甚被害地では既にミズナラの9割以上が枯れ、森の墓場の如き光景を作っています。最終的には芦生のミズナラの7~8割が枯れるものと思われ、枯れた跡地は裸地のままで残るか、あるいは鹿の食べないシダ類だけが独占するものと考えられます。本来であれば幼樹や稚樹が待機しており、それらが一斉に成長を始めて世代交代するのですが、鹿にすっかり食い尽くされて次代を担うべき樹が育っていないのです。また、原因は分かりませんが最近ブナが枯れ始めています。ミズナラとブナという芦生を代表する大木が次々に枯れ倒れている状態が続けば、「芦生原生林」という言葉もやがては死語となりかねません。ナラ枯れが大発生した理由には諸説があり、確かな原因ははっきりとしていませんが、本来九州や四国などの温暖地に生息していたカシノナガキクイムシが北方に移動して来たことを考えると、人間が介在して移動を助けたということの他に昨今の気温上昇現象を無視できないでしょう。

 このような状況の中、時を同じく芦生を訪れる人が激増してきました。これはマスコミやガイドブックによる紹介、商業ツアーの開催によるものが大きく、鹿の食害に痛めつけられた森に大挙して人間がなだれ込んだのです。殊に滋賀県側の入口である地蔵峠からの入林者は激増し、一旦生杉ブナ原生林付近にゲートを設けて入林制限をしたのですが効果はなく、京都大学は昨年6月から地蔵峠からの入林を禁止するに至りました。地蔵峠は、「最も芦生らしい」と言われていた上谷に近く、簡単に入林できることから入林者が集中したようですが、鹿の食害で既に低層の植物が僅かとなっていた上谷に多数の人間が押し寄せ、いたるところを踏みつけて完全に裸地化してしまったのです。このため、このまま放置しておくと回復不可能なダメージを森に与える恐れがあり、最も入林者の多い地蔵峠からの入林を禁止すれば、この地を訪れる人間は激減するとの考えからこのような措置に至りました。鹿の食害もナラ枯れも、間接的には人間の手によるものであり、私達よりもはるかに長い年月を生きてきた木々の命をこうして私達の手によって断ち切ってきました。森と接することによって安らぎを感じ、疲れた心が癒されます。しかし、活力を失った森にはその力はなく、過度の入林は森への負荷を与えるに過ぎません。かつて緑に覆われていた森があったことを、うっそうと茂る森があったことを思い浮かべながら、今までとは違う視点で森を眺めて下さいませんでしょうか。

 京都大学は決して全ての入林を禁止しているのではありません。地蔵峠からの入林は禁止していますが、研究林事務所のある須後からの入林は原則認めています。自然を愛して下さる皆さんなら、きっと時間や労力は厭われないでしょう。「皆がやっている」という集団心理は、緑の回復を遅らせることに繋がります。芦生の森に再び命の灯の点ることを願います。

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